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カテゴリー: マーケティング
マーケティングが定着して文化になったバレンタインデー
Posted 2023年07月28日 by
動物の飼育頭数の減少、止まらない物価上昇など、様々な要因から売上や来院数の伸びが鈍化している、または減少しているという声をお聞きすることが増えてきました。
売上の維持、来院数の確保をするために、新たな企画を考えられている病院様もいらっしゃるかと思います。
しかし「○○キャンペーン」というように何か企画をしたとしても、1回目はあまり成果が出ない場合も少なくありません。
良い例がバレンタインのチョコレートです。
ヨーロッパでは、2月14日は花やカードをチョコレートに添えて贈り合うという風習があり、それにヒントを得て、メリーチョコレートが1958年にハート型のチョコレートを発売したのが、日本で最初のバレンタイン商戦だと言われています。
しかし、バレンタインデーの認知度など無いに等しかった当時は、ほとんど売れませんでした。
ただ、その翌年にはハート型のチョコレートにTOとFROMを描き、贈り手と相手の名前を入れるサインチョコレートを発売したところ、斬新なアイディアが注目を集め、バレンタインは徐々に知られるようになりました。
このように、今や当たり前のバレンタインのチョコレートですら、1回目は大失敗の企画でした。
もし、今年初めての企画を実施したとしても、思ったような結果が出ないこともあるかと思います。
しかし、成功しなかったからと次年度の実施を安易に止めるのではなく、企画の検証をしてみていただきたいです。
例えば、動物病院様でもよくあるのが、はじめての「猫の健康診断キャンペーン」は驚くほど受診数が少ないということがあります。
しかし、2回目、3回目と毎年繰り返すうちに、猫の健康診断の認知が上がり、受診数が伸びていきます。
是非失敗を恐れずに、新しい企画に挑戦してみてください。
消費者の内に秘めている欲求
Posted 2023年07月28日 by
マーケティングでは、消費者の内に秘めている欲求を満たすことがヒットに繋がります。
例えば、発売以来、長年のヒット商品となっている「ファブリーズ」。
「ファブリーズ」が登場するまでは「布」へのニオイ対策としては
①洗濯(クリーニング)
②臭いを我慢
③捨てる
の三択でした。
洗濯(クリーニング)できないものに関しては、我慢か捨てるの二択です。
しかし、深層心理には
①洗濯(クリーニング):頻繁な洗濯(クリーニング)は面倒くさい
②臭いを我慢:臭いを我慢できない
③捨てる:捨てるのは勿体ない
といった不満を抱えていました。
「ファブリーズ」はこれらの不満を解決する「布」へのニオイ対策の選択肢となりました。
消費者の無自覚の欲求を満たすことができたからこその大ヒットです。
消費者も気付いていない内に秘めている購買欲求を見つけるためには、「なぜ?」を答えが抽象化するまで繰り返すことが大切です。
動物病院様でもマーケティングを強化する際には、飼い主様が感じている「なぜ」を深堀することを意識してみてください。
商品陳列のコツ
Posted 2023年05月05日 by
院内にフードやデンタルグッズを待合室などに陳列している病院様は多いのではないでしょうか。
商品陳列を工夫するだけで購入率が高くなる可能性があります。
今回は、コンビニエンスストアの事例を紹介します。
コンビニエンスストアの商品の配置や陳列には、様々な戦略があります。
特に、お客様が商品を探しやすく、購入しやすいようにすることが重要視されています。
また、多くのコンビニエンスストアでは最も購入率が高い飲み物のコーナーを店舗の奥に配置することが一般的です。
この戦略の最大の理由は、お客様が店内を歩き回ることで他の商品も目にするようになり、それによってお客様が目的以外の商品を購入する可能性が高まるということです。
お客様は、店内を歩いている間に必要な商品以外にも気になる商品を見つける可能性があります。
例えば、お客様が缶コーヒーを買いに来たとしても、他の商品を見ながら歩いているうちに、お菓子やアイスクリームなども見つけてしまうかもしれません。
1番購入されることが多い商品を入り口から1番遠くに配置する。これは動物病院でも活かせる戦略かもしれません
市場の取り方
Posted 2023年05月01日 by
北野です。
他院との差別化を行うにおいて、何を打ち出すか?を考える必要がある。
診療科目なのか、サービス面なのか、訴求点は様々であるが、そもそもニーズがあるのかが重要となる。
当然需要のない訴求をしても新規は増えず病院の独りよがりになってしまう。
マーケティングの考え方に市場ポジションといあものがある。これは、市場のどこに自社を置くか?ということになるが、
ここを意識していないことが多い。
理想的な市場は、
・大きな市場
・競合が少ない
・自院の強みを活かせる
・スピード感を持って取り組める
などである。
当然、動物病院業界のように飽和状態になっていてライフサイクル論において衰退期に入っている業界においては未開拓の市場は少なくなっている。
しかし、市場を小さくしていけば、まだまだ勝ち筋が見えてくる市場も存在している。
さらに検索数などの世の中のニーズデータを組み合わせていけば、ニーズがある市場というのも見えてくるであろう。
そういった市場をテストを兼ねて複数用意し、スピード感を持って全力で取りに行く。大きくは無い市場のため、複数用意しておくと成功確率は高まるだろう。
フィラリア時期が終わった後に、何をやろうかな?と考えておられる場合には、新たな市場を取るということにチャレンジしていただきたい。
短期中期長期
Posted 2023年05月01日 by
北野です。
経営相談などで漠然とした将来不安を口にする方も多い。その結果、何をやればよいのか、よく分からなくなっていると。
こういう時にお勧めしているのは、
・ありたいこと
・やりたいこと
・やらねばならぬこと
の整理である。
ありたいことは長期的な課題
やりたいことは中期的な課題
やらねばならぬことは短期的な課題
と言い換えることもできる。
様々な課題を3つに整理していきながら、すごく近くにある課題(短期的)と、すごく遠くにある課題(長期的)の両方を大事にしていきたい。
なぜならその間にある中期的なことはなかなか思い通りにならないからである。
人の採用を例にとると、
従業員の労働環境を改善したい(長期的)
そのために人員を採用したい(中期的)
求人媒体に求人掲載をしたい(短期的)
となる。
長期的な想いを大切にしつつ、短期的な行動をキッチリとやり切ることはできるが、中期的なことはなかなか思い通りにはいかない。
ただし、長期と短期を大切にするからこそ、中期も実現可能性が高くなる。
迷いが生じた場合には、こういったように考えていただきたい。
リピート率
Posted 2023年05月01日 by
突然ですが、直近1年で1度しか来院していない飼い主様がどの程度いるのか把握されていますでしょうか?
ほとんどの病院様では把握できていないのではないでしょうか?
弊社では度々「売上=来院数×来院回数×顧客単価」という公式をお伝えしてまいりました。昨今、動物数が減少傾向にあるため、来院回数を伸ばすことが売上維持には非常に重要になってきます。そこで、冒頭の質問が重要になってきます。
新患の獲得は既存顧客の来院回数を向上させるよりも遥かにコストがかかり、既存顧客の客離れを5%改善すれば、利益が最低でも25%改善されるというも言われています。
また、これは動物病院での事例ではないですが、「3ヶ月以内に1回しか来店していない」グループと「3ヶ月以内に2回以上来店している」グループでは、後者の方がその後2年以内に「同じ店を10回以上利用する」確率が7倍以上だったというデータがあります。
今まで1度しか来院していなかった飼い主様全員をもう1度来院していただくのは不可能に近いですし、その必要性もございません。たった数%でもいいので、もう1度来院していただく飼い主様を増やすことと、新規の飼い主様にも2回目の来院をしていただく工夫をすることで、売上の改善が期待できます。
競合との差別化を図る際の考え方
Posted 2023年02月25日 by
競合との差別化を図る際に重要とされている、「手軽軸」「商品軸」「密着軸」の3つの軸で考え方についてお伝えします。
【手軽軸】
安い・早い・便利で差別化を図ります。
例:QBハウスなどの1000円カット
【商品軸】
商品・サービスの品質、技術力などで差別化を図ります。
例:青山や表参道などにある芸能人御用達の美容院
【密着軸】
顧客のことを良く知り、顧客個々人のニーズにも対応できる。
例:地域密着型の床屋
3つの差別化軸は、マーケティングだけでなく設備投資やマネジメントなどにおいても大きく影響します。また、選択した戦略によってターゲットとすべき顧客も変わっていきます。例えば、密着軸を選択した瞬間、ターゲットとなる飼い主様の特徴や要望を把握する必要がありますし、手軽軸を選択した場合は、「早い・安い・便利」を好む飼い主様がメインターゲットとなります。
経営資源には限界がありますので、自院の強み・弱み、商圏内の競合病院の強み・弱みなどを分析し、まずは自院の強みを生かせる戦略を1つに絞り、強化していくべきです。
飼い主様に納得感のある単価アップ
Posted 2023年02月20日 by
仕入れコストや光熱費などが軒並み上がっていることから、やむを得ず診療費へ転嫁せざるを得ない状況が続いています。
しかし、多くの生活用品などが値上げしている状況から、飼い主様の懐事情を考えると、値上げが躊躇われるケースもあると思います。
特にフィラリア・ノミ・マダニ予防薬や混合ワクチン接種といった予防関連は、病院選びの要素として「価格」が比較的大きな割合を占めることから、なおさら値上げが躊躇われます。
そのため、単純な値上げではなく、納得感のある単価アップをするのも1つです。
例えば、飼い主様や動物にとって手術は一大イベントであり、より安心した状態で手術に望みたいという方は少なくないはずです。
より手術を安全に、また痛みが少ない形でできるオプションを提示したり、手術中に一緒にできる各種処置を提示することで、飼い主様が納得して選択した上で単価アップすることができます。
値上げを検討している動物病院様は、納得感のある単価アップも是非ご検討ください。
多面的実行
Posted 2023年02月17日 by
北野です。
成長する会員様に共通することは、
「まずやってみる」というスタンスを持っていることである。
PDCAサイクルというものがあるが、
多くの場合はPの段階でかなりの時間を要してしまう。
・完璧に作りこみたい
・デザインにこだわりたい
・全て準備してから
など様々であるが、
それらをやっている間に時間が過ぎ、
タイミングを逸してしまうこともある。
正しくは、Pには時間をかけず、
DとCを速やかに繰り返してAに進めていくことである。
また、より成長させるためには、
1つの取組だけでなく、できることは全てやるというすたんすで、
複数の取組を同時並行で同じように進めていくことも重要である。
実行のスピードアップ ⇒ 多面的実行に取り組んでいただきたい。
飼い主年齢と情報発信
Posted 2023年02月13日 by
北野です。
現場で今後の情報発信のあり方を話すことが多くなっている。
従来はダイレクトメールが主流のなか、
LINEやSNS、アプリなど様々な選択肢が出てきている。
動物病院の場合、
来院ボリュームとなる年齢層は40代〜60代と幅広くなっている。
60代が最も多い時期もあったが、
弊社独自調査によるともう少し下がってきているようである。
とはいえ、自院の来院年齢にもよるため、
飼い主様アンケートなどで一定レベルは把握していただきたい。
統計的にはLINEなどのコミュニケーションツールは
全年齢で使用率が高まっており、今後のベースとなりつつある。
そこで課題となるのが、
どの情報発信媒体を中心に据えるかである。
会員様の中には、紙ベースのダイレクトメールをほぼ廃止し、
LINEでの情報発信に集中するところもある。
最初は半信半疑であったが、
現状は効率よく情報を届けることが可能となっている。
また、他の会員様は独自アプリを開発し、
そこに情報発信を集中させようとしている。
元も子もないが、結局のところ、どの情報発信媒体を使うかは、
自院がどの程度その媒体にコミットできるかにかかっている。
登録者を増やす、情報発信内容を充実させる、
伝わりやすい表現(ビジュアル等)を工夫するなど、
成功させるには今まで以上のコミットが欠かせない。
以前に、今後の動物病院における価値訴求に、
「利便性」と「意味性」が必要ということを記載したが、
これらを情報発信媒体で表現していくことが求められる。
ただし、デザインがよい、綺麗などが重要なのではなく、
情報を受取る飼い主様に価値ある情報を届けられるかが重要なのである。
ここには、病院規模の大小はさほど関係がない。
知恵とコミットをもって取り組んでいただきたい。
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