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カテゴリー: マーケティング
“熱中症に強い動物病院”という信頼のつくり方
Posted 2025年06月20日 by
〜飼い主に届く情報発信と夏のブランディング〜
2025年の夏が始まり、全国的に気温の高い日が続いています。
動物病院の現場ではすでに、「散歩のあとに様子が変だった」「呼吸が荒くなっていた」という相談が増えており、今年の暑さは例年以上にペットの体調に影響を与えています。
特に注意したいのは、小型犬や短頭種、高齢のペットたち。
体温調整が難しく、暑さに対して敏感な子たちにとって、少しの油断が体調不良や命の危険につながることもあります。
そうした中で、動物病院に求められるのは、診療技術だけではありません。
「暑さに対して、どう対策してくれているのか」
「事前に、どんな情報を伝えてくれるのか」
こういった“伝え方”と“気づかせ方”が、飼い主様にとって大きな安心感を生みます。
たとえば、SNSやLINEで発信する夏のミニ情報。
「暑い日にお散歩するときは地面の温度にも注意」「室内でもエアコンの風の当たり方に差が出ることがある」といった、日常のちょっとした工夫は、飼い主様にとってすぐ実践できる価値ある情報です。
また、院内での声かけや掲示物、チェックリストなども「予防意識の高い病院」としての印象を育ててくれます。
こうした取り組みを続けることで、「この病院はうちの子のことを本気で考えてくれている」という信頼が積み上がっていきます。
さらに、これらの熱中症対策を“夏限定の施策”にとどめず、季節ごとに変化する健康リスクへの対応として位置づけることで、年間を通じて一貫性のあるブランディングが可能になります。
「春はフィラリアやノミダニ」「夏は熱中症」「秋冬はシニアケアや免疫管理」
そうした季節に応じたメッセージを継続的に発信することが、“通い続けたくなる病院”としての世界観づくりにもつながります。
熱中症への取り組みは、病院として特別なことをするというよりも、「当たり前のことを、丁寧に、先回りして伝える」ことの積み重ねです。
この“丁寧さ”こそが、選ばれる理由になり、リピーターや口コミを自然と生み出す力になります。
今年の夏、あなたの病院が「熱中症に強い病院」として、地域の飼い主様たちから一目置かれる存在になることを願っています。
カテゴリ: SNS・LINE活用WEB マーケティングWEBマーケティングコミュニケーションその他マーケティング動物病院の経営動物病院経営コンサルティングブログ
マーケティングを「見える化」する必要性
Posted 2025年06月11日 by
現代の動物病院経営において、「漠然とした施策」は通用しなくなってきています。
■市場の変化と競争の激化
ペットを飼う家庭が増える一方で、動物病院の数も増加し、獣医療のサービスは多様化・コモディティ化しています。多くの動物病院が乱立し、どの病院も同じようなサービスを提供しているように見えてしまう中で、選ばれる存在になるためには、明確な戦略が必要です。
■「とりあえず」の限界
「なんとなく広告を出してみる」「とりあえずSNSを始めてみる」といった場当たり的な施策では、効果測定が難しく、投資した費用・労力が無駄になってしまうリスクがあります。何が効果的で何がそうでないかが見えないため、改善の機会を逃し、成長の足かせになることも少なくありません。
そんな中、数字は飼い主様の行動パターン、マーケティング施策の集客効果、そして病院の収益性について、客観的で揺るぎない事実を教えてくれます。「感覚」ではなく「データ」に基づいた判断をすることで、適切な経営判断が可能になります。
それでは何をしてけばいいのか?
各施策において、具体的に何を達成したいのかを示すKGI(重要目標達成指標)と、それを達成するための過程を示すKPI(重要業績評価指標)を設定することをおススメします。
例えば、KGIとして「新規来院数月間30%増」設定し、それを達成するためにKPI「ウェブサイトからの問い合わせ数月間20%増」を設定します。一般の企業だとKGIやKPIの設定は珍しくはありませんが、動物病院だと取り組まれているところはまだまだ少ない印象です。
まずは、簡単なところからKGIとKPIの設定をしてみてはいかがでしょうか?
顧客中心発想で考えるマーケティング
Posted 2025年05月28日 by
ある商品の開発秘話が素敵だったので紹介します。
2人の息子がいるお父さん。お子さんが絵を描き、文字を書き出すと、無流で机に顔を近づけていたそうです。お父さんからすると目が悪くならないか心配になってしまいます。
そのため、姿勢を注意しますが、すぐに元に戻ってしまいます。これには理由があり、子どもたちの視界は大人に比べて狭いそうで、狭い視界で子供なりにものをよく見ようとしていたのかもしれません。
「夢中な子どもたちの目を悪くしたくない。」
何か自分にできることはないかと「子どもたちの目を守る光」というコンセプトをもったデスクライトの開発が始まりました。
どうしても前かがみになってしまう子どもたちには、光源が頭上にあると、自分の頭が影になって手元が暗くなってしまいます。手元が暗くならず、且つ光源が直接視界に入って眩しいと感じることがないように、など光の理想を探していきました。
そこで、世界で一番、物がよく見えなければならない現場はどこだろう?と考え、光源部分は手術灯のテクノロジーを元にしています。また、開発当時はあまり知られていなかった太陽光LEDを使うことで、従来の白色LEDでは失われてしまっていた本来の色合いを、子どもたちの目に映すことができるようになりました。
最後にデザイン。子どもの目を守りたいという願いから始まり、それがなぜかというと、素晴らしい夢を見てほしかったから。この原点を考えた時、「90%までのデザイン」というアイディアが生まれました。子どもたちにクリエイティブであってほしいという願いを込めて、残りの10%は、子どもたちの手に委ねました。
※商品:BALMUDA The Light(https://www.balmuda.com/jp/light/)
新しい商品やサービスを作る時には、どうしても「製品中心発想」になってしまいがちです。しかし、この商品の開発経緯は「顧客中心発想」で考えられていることが素晴らしいなと感じます。
●顧客中心発想
顧客のウォンツや市場の動向を起点に製品やサービスを開発するアプローチ。
「この顧客の課題にどうすれば応えられるだろう」
●製品中心発想
自社の技術や強み、作りたいものを起点に製品やサービスを開発するアプローチ。
「この商品/機能/価格なら顧客は喜んで選ぶはず」
動物病院様でも、顧客中心発想で考えてみると、今までとは違ったアイディアやサービスを生み出すことができるかもしれません。
Googleが発表した「AIモード(AI Mode)」で思う事
Posted 2025年05月22日 by
Google が開発者会議にて「AIモード(AI Mode)」を発表した。
Googleはキーワード検索からAIを用いた高度な対話型検索へと次のステップに進歩していく。
Googleレンズで培ってきた画像検索を基に、カメラで対話しながら検索を行う事ができる。例えば人が倒れた際、カメラで症状をみせれば適切な応急処置の提案を行いつつ、場合によってはAIが代わりに救急車を呼ぶなどもできるようになるだろう。
また、過去のGoogleサービスの利用履歴から、その人にあった観光プランなどの提案などもできるようになる上、新幹線などの予約や購入代行も行えるようになると言う。
ますますAIによる進化が注目を浴びてくる。
進化に向けた対策は、どうしていたら良いか。
そのヒントは、今までやってきたSEO対策だろう。
元々、GoogleのSEO対策の根本的なコンセプトは、「ユーザーファースト」である。つまり、ユーザーが求める最適かつ品質の高い情報を提供する事を重要視している。
「SEOで上位に表示される情報」=「Googleが高く評価している情報」という事だろう。
今後のAIの進化に対して、地道にSEO対策を行っていくべきだろう。
引用:https://blog.google/intl/ja-jp/products/explore-get-answers/google-search-ai-mode-update/
飼い主様の「最初の連想」を掴む!カテゴリーエントリーポイントとは?
Posted 2025年05月02日 by
「うちの動物病院の強みは何だろう?」
「どんな時に飼い主さんは動物病院を探すんだろう?」
このように考えたことはありませんか?
マーケティングの世界には、顧客が特定のニーズを感じた時、最初に思い浮かべる選択肢になるための重要な考え方があります。
それが「カテゴリーエントリーポイント(CEP)」です。
簡単に言うと「〇〇と言えば、△△!」という連想を生み出すことです。
例えば、「うちの子が痒がっている」となった時に、飼い主様が自院の病院名をパッと思い浮かべてくれる状態が理想的です。
動物病院の場合、CEPは様々な場面に紐づきます。
- 困った症状: 「愛犬が急に吐いた」「愛猫のおしっこが出ない」
- 予防・ケア: 「狂犬病の予防接種」「フィラリア予防」
- ライフステージ: 「子犬を飼い始めた」「老猫の健康診断」
- 地域: 「〇〇(地域名)の動物病院」
数多くのCEPを持つことは、様々な場面で飼い主様の選択肢に入るチャンスを広げます。
「〇〇な症状ならA病院」「△△の予防といえばB病院」のように、複数の入り口を持つことで、より多くの飼い主様に認知される可能性が高まります。
よくターゲットを絞り込んでマーケティングした方が良いと思われがちですが、ターゲットを絞り込み過ぎると、このCEPも少なくなってしまうということです。
ターゲットを明確にすることは大切ですが、絞り込み過ぎないようにご注意ください。
また、さらに重要なのは、単に選択肢に入るだけでなく、「やっぱり〇〇先生のところがいいな」と思ってもらうこと、つまり強いプレファランス(好み/優先度合い)を築くことです。
これは、質の高い診療はもちろんのこと、親身な対応、丁寧な説明、清潔な院内環境など、日々の積み重ねによって生まれます。
CEPを意識して、強いプレファランスを獲得することで、より多くの飼い主様に「最初の、そして一番の選択肢」として選んでいただけるようになるはずです。
マーケターがプロの経営者になれるのか
Posted 2025年04月18日 by
USJを再建したキーパーソンであるマーケターの森岡毅氏がいる。
彼の確率論に基づいたブランディング戦略は、数学が好きな方には、とても刺激的である。
そんな森岡氏は、「株式会社刀」を立ち上げ、丸亀製麺や西武遊園地、ネスタリゾート神戸など様々な企業を復活させる事に成功している。
しかし、株式会社刀が先日発表した決算によれば、第8期(24年11月期)で24億円の赤字を出し、赤字が拡大していっている。
この赤字拡大を知り、「コンサルが自身のコンサルができない」とネットで言い出す人もいれば、成功実績を検証し「赤字を起こしている」などネガティブキャンペーンのような事が起こっている。
成功者として世間が持ち上げられた方にネガティブな要素が発生すると、途端に叩く事が起こる典型的な例に思える。
ここから赤字を回復できるかどうかは株式会社刀の活躍次第ではあるが、これからに注目していきたい。
復活をするからである。
動物病院の未来、どう変わる?
Posted 2025年04月11日 by
最近、飲食店やスーパーなど、さまざまな業種で「多様性への理解をお願いします」といった掲示を目にするようになりました。スタッフの国籍や文化的背景、ライフスタイルが多様化し、それを前提とした環境づくりが少しずつ進んでいます。
動物病院においても、こうした多様性への配慮が今後進んでいく可能性が高いと感じています。
例えば、髪色やアクセサリー、ネイルに関しては、従来の“見た目”のルールを守ることに加え、飼い主との信頼関係や動物への配慮をどう高めるかという“接遇力”がより重要視される傾向が強まってきているように思います。病院のスタッフが多様な背景や個性を持つことで、より「共感力」や「コミュニケーションスキル」が求められる場面も増えてきています。特に、動物の健康状態や飼い主の不安をどう解消するかという点では、言葉だけでなく、気配りや柔軟な対応が重要になってきています。
もちろん、アクセサリーについては動物に危害を加えないことが前提ですが、そこを守りつつ、個性や働きやすさを尊重する流れが今後進む可能性も十分にあります。
現場のルールを見直すことは、“緩める”ことではなく、“更新する”ということ。組織としての信頼性を保ちつつ、働く人の多様性をどう活かすか。このバランスを考えることが、今後の動物医療業界には重要なテーマになるのではないでしょうか。
カテゴリ: コミュニケーションその他マーケティングマネジメント動物病院の経営動物病院経営コンサルティングブログ従業員教育愛玩動物看護師
空港の御翔印帳をご存知でしょうか?
Posted 2025年03月17日 by
御朱印をご存知の方は多いかと思います。
お寺の未来総合研究所の調査データによると、御朱印人口は2000万人と言われています。
日本人の成人を1億人とすると、72%の7200万人が年間1回以上寺社に参拝されます。
この7200万人のうち、27%の2000万人が一度は御朱印を受けたことがあるそうです。
御翔印とは、御朱印文化を空でも展開したいという想いから、2022年から制作されているJALオリジナルの御朱印帳です。
御翔印は空港によってデザインが異なっており、JAL社員が実際に筆書きをしたものを印字しているそうです。
飛行機に乗る機会は度々ありましたが、御翔印の存在を知らず、先日ニュースを見て知りました。
どうせ飛行機に乗るのなら、御翔印を集めてみたいな、と興味をそそられています。
もっとマーケティングして発信すれば、集客につながるのではないかと、勿体なくも思います。
上記を参考に、動物病院でも「御ワン印帳」「御ニャン印帳」みたいなのがあっても面白いかもしれませんね。
地域の動物関連の店舗と協力してペット版御朱印帳を作るも良し、自院独自で季節に応じて御朱印を作るも良し、飼い主様もスタッフも楽しめそうです。
楽しみながら、且つ集客もできるようなイベントや企画を考えていきたいものです。
ロンドンで話題のカフェで思うこと…
Posted 2025年03月07日 by
Mozart Flowers and Coffe というカフェはご存じだろうか?
今、ロンドンで話題のカフェである。
フラワーアレンジメントで有名なMozart Conciergeがカフェをオープンした。
「フラワー×カフェ」で花束とコーヒーをセットで販売している。
Mozart Flowers and Coffeのインスタグラムを見ていただくとわかるが、とても映えるものになっている。
「動物×カフェ」、「動物×サロン」など「動物」と組み合わせた業態は多々あるが、コンセプトを含めて色々な可能性がある。
ぜひ考えてみていただくとともにアンテナを広げていただきたく思う。
シンギュラリティがせまっているのか?
Posted 2025年03月06日 by
AIの専門家と脳科学の専門家の対談をみる機会があった。
現在のAIは「アシスタント」から「エージェント」へと急速に進化している。
その結果、囲碁プロ曰く「もはやAIが考える手筋は、人間では再現不可能という領域に達している」とのこと。
先日のニューヨークポストでもAI同士で会話をさせたところ人間では理解できない言語で会話を始めるという動画が報道されていた。
まだまだ先の話ではあると思うが、医療や獣医療の世界にもAIが活躍する時がくる。その時AIが提案したことに対して、医療従事者の理解が追い付かない事により、AIの提案の正誤の判断ができないケースもでてくる事も考えられる。
操り人形になるのは、AIのほうになるのか、それとも人間になるのか。
これからの動向に注目していきたい。
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