2004年から動物病院専門経営コンサルティングを開始。業界No1の経営コンサルティング実績。一般的な1人コンサルタント対応ではなく、複数名でのチームコンサルティングで動物病院経営をサポートしています。

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カテゴリー: マネジメント

科学的に証明された「手書き」がもたらす3つの効能

Posted 2025年08月05日 by snc_editor

鳴り止まない電話、ひっきりなしの来院受付、そしてPCでのカルテ入力…。気がつけば、1日の大半をデジタル画面の前で過ごしている、という方も多いのではないでしょうか。もちろん、電子カルテや各種ツールは今や診療に欠かせないものです。しかし、効率化を求める一方で、どこか思考がまとまらなかったり、スタッフとの些細なすれ違いに悩んだりすることはありませんか?

実はその解決のヒントが、最もアナログな行為である「手書き」にあるかもしれません。今回は、科学的にも証明されている「手書きの効能」を、動物病院の日常業務に当てはめながらご紹介します。

 

効能1:学習効率が劇的にアップ!

新しい治療法や薬の知識を学ぶため、学会やオンラインセミナーに参加する機会も多いことでしょう。その時、ノートPCでメモを取っていませんか?もちろんタイピングは速くて便利です。しかし、記憶の定着という点では、手書きに軍配が上がります。

 

ノルウェー科学技術大学の研究では、学生に手書きとタイピングをしてもらい脳波を測定したところ、手書きをしている時は脳全体が活性化するのに対し、タイピングで活性化する領域ははるかに小さかった、という結果が出ています。これは、手書きが単なる作業ではなく、ペンを握り、紙に押し当て、文字の形を思い出しながら書くという、複数の感覚を使う複雑な知的活動だからです。

 

PCでのメモは、話された言葉をそのまま打ち込む「書き写す」作業になりがちです。しかし手書きの場合、話すスピードに追いつけないため、自然と自分の頭で情報を要約し、重要なポイントを整理しようとします。この「まとめる作業」こそが、知識を単なる情報ではなく、使える知恵として脳に刻み込む鍵なのです。

 

≪こんなシーンで≫

  • セミナーの内容を、ただ書き写すのではなく、簡単な図や矢印を交えて手書きでメモする。
  • 院内勉強会で、教わったことをA4一枚に手書きでまとめてみる。

後から見返した時、PCの無機質な文字よりも、自分の手で書いた文字や図の方が、その時の思考やひらめきまで鮮明に思い出させてくれるはずです。

 

効能2:思考が整理され、良いアイデアが生まれる

「新しい集患施策を考えたい」

「院内の業務フローを改善したい」

 

院長先生やリーダーの立場にある方は、常にこうした課題と向き合っていることでしょう。しかし、PCの前で唸っていても、メールやチャットの通知に邪魔されて、なかなか集中できないものです。一方で、手書きのノートは、インターネットにつながっていません。だからこそ、誰にも邪魔されず、自分自身と深く対話できます。

 

頭の中のモヤモヤを、まずは紙に書き出してみませんか?「手書き」の"遅さ"や"制限"が、逆に思考を深めてくれます。一つひとつの言葉を選びながら書くことで、本当に大切なことが見えてくるのです。

 

≪こんなシーンで≫

  • 来年の病院の目標やビジョンを、誰にも見せないノートに自由に書き出してみる。
  • スタッフ教育や業務改善について、マインドマップを使って手書きでアイデアを広げてみる。
  • 朝礼前の5分間、今日やるべきこと(To-Doリスト)を手書きで書き出し、頭を整理する。

 

効能3:温かみが伝わり、コミュニケーションが円滑になる

動物病院の仕事は、医療技術だけでなく、コミュニケーションが非常に重要です。飼い主様へのインフォームド・コンセント、そしてチームで動くスタッフ間の連携。ここでも手書きが力を発揮します。

 

対飼い主様:安心感と理解を深める

手術や病状の説明をする際、PC画面のデータを見せるだけでなく、簡単な体の図やイラストを手書きで描きながら説明するだけで、飼い主様の理解度は格段に上がります。一生懸命に書いて説明する姿は、言葉以上に「この先生はしっかり向き合ってくれている」という安心感と信頼感につながります。

 

対スタッフ:チームの結束力を高める

忙しい業務の中では、つい指示や連絡もデジタルで効率的に済ませがちです。しかし、そんな時代だからこそ、手書きのひと言が心に響きます。

  • 後輩スタッフの頑張りを労う「〇〇さん、いつもありがとう!」と書いた小さな付箋。
  • 院長からスタッフへ、今月の目標達成を祝う手書きのメッセージカード。

たったこれだけで、職場の空気は温かくなり、「また明日も頑張ろう」という気持ちが生まれます。これは、どんな高価な福利厚生にも勝る、最高のチームビルディングかもしれません。

 

今から、ペンとノートを用意しませんか?

デジタル化が進む現代において、手書きは一見、非効率で時代遅れに見えるかもしれません。しかし、手書きの時間は、脳を活性化させ、思考を深め、人の心を繋ぐ「創造的な時間」です。

命と向き合うストレスの多い現場だからこそ、一日の終わりに5分、今日感じたことをノートに書き出すだけでも、心が整理される「精神的な治癒効果」があることも分かっています。

明日から、お気に入りのペンと小さなノートを白衣やスクラブのポケットに忍ばせてみませんか?その小さな一歩が、先生ご自身、そして病院全体を、より良い方向へ導いてくれるはずです。

カテゴリ: マネジメント黒澤

スタッフの「やりがい」が、飼い主様の「安心」に変わる時

Posted 2025年08月04日 by snc_editor

スタッフの接遇やコミュニケーションスキルを向上させるために、どのような取り組みをされていますか?

 

今年6月、セブン-イレブンが第3回目となる接客技術を競う全国大会を開催し、その様子がニュースになっていました。年々規模が拡大しており、今年は全国のスタッフの中から選ばれた精鋭たちが、その頂点を目指して技術を競い合ったそうです。また、日本マクドナルドでも「AJCC」というクルーの技術コンテストを50年近く毎年開催しています。全国に店舗網を持つ大企業だからこそできる、壮大な取り組みですよね。

 

「素晴らしいけれど、個人の動物病院で全国大会なんて、とてもじゃないけど真似できない…」

そう思われるのも、もっともです。しかし、ここで本当に注目すべきは、大会の「規模」ではありません。その「目的」です。

 

 

なぜ、大企業は「コンテスト」を毎年行うのか?

セブン-イレブンのような企業がこの取り組みを継続する狙いは、単なる技術向上だけでなく「従業員の定着率を高める」ことにあります。スキルを評価する大会や制度を設けることで、スタッフの「やりがい」を高める、というわけです。

 

これは、心理学でいう「内発的動機づけ」、つまり「やらされ感」ではなく「自らやりたい!」という気持ちを引き出す仕組みです。

 

この「やりがい」の源泉となるのが、

  • 自律性:「自分で考えて行動できた」という感覚
  • 有能感:「自分ならできる」「貢献できた」という感覚

です。

 

大企業の取り組みは、まさにこの「自律性」と「有能感」を育む、非常に優れた仕組みなのです。

 

 

動物病院における「やりがい」とは?

この話はそのまま動物病院にも当てはまります。

周辺に競合の病院が増え、医療設備だけでの差別化が難しくなる中で、飼い主様が病院を選ぶ決め手は何でしょうか?

 

それは、的確な診断や治療はもちろんのこと、

「不安な気持ちに寄り添ってくれた」

「うちの子の名前を覚えていて優しく声をかけてくれた」

「説明がとても丁寧で分かりやすかった」

といった、スタッフ一人ひとりの対応ではないでしょうか。

 

サービスの現場では、やる気に満ちたスタッフによって、飼い主様の満足、そして何より「安心」が生まれます。スタッフ満足が、飼い主様満足を生み出すのです。

 

 

全国大会はできなくても、私たちの病院でできること

問題は、それを「いかに実現するか」です。「飼い主様満足が大事」「スタッフ満足が大事」という掛け声だけでは、何も変わりません。全国大会はできなくても、スタッフの「自律性」と「有能感」を育み、やりがいを引き出すための仕組みは、必ず作れます。例えば、このような取り組みはいかがでしょうか。

 

1.院内ロールプレイング大会

月に一度、診療後の短い時間を使って、持ち回りでテーマを決めてロールプレイングをしてみる。

  • 「初めて子犬を飼った飼い主様への対応」
  • 「手術を控え、不安が強い飼い主様への説明」
  • 「お叱りを受けた際の初期対応」

獣医師、愛玩動物看護師、受付がチームになり、それぞれの立場からどう動くかを見せ合うことで、個人のスキルアップだけでなく、チーム医療の質も向上します。

 

2.「ありがとう」の可視化

飼い主様からいただいた感謝の言葉(アンケートや会話など)を、院内のバックヤードに掲示して共有する。また、スタッフ間でお互いの良い動きに対して「サンクスカード」を渡し合うのも良い方法です。自分の仕事が誰かの役に立っていると実感でき、大きな「有能感」につながります。

 

3.小さな表彰制度

「今月のMVP」「ベストスマイル賞」など、院長先生からささやかなプレゼントと共に表彰する。頑張りや成長が「認められている」と感じることは、何よりのモチベーションになります。

 

 

悪循環を断ち切るために

「人手不足で忙しい」

「コストをこれ以上かけられない」

そのお気持ちは痛いほど分かります。しかし、だからといってスタッフの教育やモチベーション向上のための投資を後回しにすると、どうなるでしょうか。

 

多忙・人手不足
→ スタッフの疲弊・スキル低下
→ サービス力の低下
→ 飼い主様の不満・来院数減少
→ 経営圧迫」

という、恐ろしい悪循環に陥ってしまう危険性があります。

 

この悪循環を断ち切り、地域で選ばれ続ける動物病院になるために、今こそスタッフの「やりがい」に投資することが必要です。

セブン-イレブンやマクドナルドの壮大な取り組みから私たちが学ぶべきは、「スタッフの成長とやりがいを育む仕組みこそが、最高の顧客満足を生み出す」という普遍的な哲学です。

自院に合ったやり方で、ぜひ今日から小さな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

カテゴリ: マネジメント黒澤

5年連続増加! 上半期の倒産件数

Posted 2025年07月31日 by snc_editor

先日、東京商工リサーチが「(人の)病院・クリニック」の上半期(1月~6月)の倒産件数が、5年連続増えている事を発表した。

 

上半期の倒産は21件(前年同期比16.6%増)であり、最多の2009年の26件に次ぎ、2番目の記録に達した。

倒産の理由は、やはり物価高と人員不足である。
診療報酬の上昇が、備品や消耗品物価高、人件費や光熱費の高騰に追い付かず経営を圧迫している。

そして、スタッフの高齢化により働き手が不足し、地域によっては患者も減少しており、より一層経営が厳しい状況になってきている。

動物病院業界も例外ではない。
代表の藤原が3月に発信したブログで発信したように2024年の動物病院の倒産や休廃業、解散が激増している。

小売業界は1970年台から百貨店やスーパーが、地域の商店街の客層をとっていったり、後継者不足や人員不足で小売店が閉店になっていったような事が、動物病院業界も起こっている。
大きな動物病院グループや高度医療センターが誕生し、客層の移り変わりが起ころうとしている。

今後の動物病院が生き抜く術を歴史や時流から掴んでいきたい。

東京商工リサーチの記事
https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1201592_1527.html

藤原の3月のブログ記事
2025年3月23日ブログ

カテゴリ: マネジメント佐藤動物病院の経営動物病院経営コンサルティングブログ時流解説

新卒・実習生指導に効く!FFS理論で理解する性格タイプとマネジメント

Posted 2025年07月25日 by snc_editor

入社から約3ヶ月が経ち、新卒スタッフも職場に慣れてきたこの時期は、今後長く続けてもらうためのフォローや指導が特に重要です。

また、夏休みや春休みなどの長期休暇には多くの学生が実習に訪れ、職場は活気づく一方で、指導の手間も増えます。そんなタイミングで活用したいのが「FFS理論」に基づくマネジメント方法です。

FFS理論は、ストレスと性格の関係を科学的に分析し、人の思考や行動の特性を5つの因子とストレス値で客観的に把握します。これにより、個人の強みや課題を見極め、チーム編成やコミュニケーションを最適化することができます。

今回は特に、「拡散性」と「保全性」という、真逆の性格タイプに注目します。

「拡散性」は自由で柔軟、好奇心旺盛。新しいことにすぐ挑戦し、行動も速い反面、飽きっぽい傾向があります。一方「保全性」は安定志向で慎重派。計画的に物事を進め、丁寧な仕事ぶりですが、新しいことには慎重に対応します。

この二つのタイプは性格も仕事の進め方も対極にあるため、同じ指導では誤解やストレスを生みやすいです。例えば、保全性タイプに「自由にやってみて」と丸投げすると不安を招き、拡散性タイプには細かいマニュアルが創造性を妨げる恐れがあります。

だからこそ、指導者はスタッフのタイプを見極め、保全性には安心感を持たせる丁寧な指導を、拡散性には自由度を持たせつつ定期的に振り返りをする指導を心がけるとスムーズな指導が可能になります。

この時期は新卒や実習生が職場に馴染み始める大切なタイミングです。FFS理論を活用し、心理的な視点を取り入れた指導を実践することで、スタッフの成長をしっかり支えられます。こうした取り組みを通じて、チーム全体で質の高いケアと円滑な運営を目指していきましょう。

今後も学びを深め、実践していくことがチームの活力に繋がると思っています。

カテゴリ: マネジメント動物病院の経営動物病院経営コンサルティングブログ

人手不足を補う〇〇と〇〇

Posted 2025年07月11日 by snc_editor

総務省の「労働力調査」によれば、日本の労働市場はこの四半世紀で大きな変化が2つ起きているという。

1つめは「女性の労働参加の急増」である。

15~59歳までの女性の就業率が、2000年は58.7%に対して現在は74.4%まで上昇している。
世界的に女性の社会的進出が求められる流れの中で、主要先進国野中でも日本が最も急増しているという結果だ。

2つめは「高齢者の就業率の急増」である。
男性の60~64歳の就業率は、2000年は65.1%であったが、現在は84.4%となっている。
この数字は、、15~59歳の就業率に追いついてしまったという。
一方女性のほうも、四半世紀で60代前半の女性の就業率は37.8%から63.8%まで急上昇した。また、60代後半の女性の就業率は2012年から2023年までの間に27.8%から43.1%まで上昇している。

このような上昇の背景は、年金の支給開始年齢の引き上げや継続雇用制度の普及に伴ったものと考えられる。

 

人手不足などを女性と高齢者が補っていると言える結果だろう。

今後の動きを注意してみていきたい。

カテゴリ: マネジメント佐藤動物病院の経営動物病院経営コンサルティングブログ時流解説

令和時代のリーダーシップ ~今までのリーダーシップは古い?~

Posted 2025年06月26日 by snc_editor

先日、ある有名ビジネスコーチが、令和時代のリーダーシップについてショート動画で話をしていた。

近年昔ながらのリーダーシップは機能してこなくなってきたという。
リーダーシップというと以下のようなものがある。

・リーダーシップ…単語のとおり、人々を導いていくもの
・ビジョン経営…ビジョン(将来にあるべき姿)に向けて進んでいくもの
・理念経営…「こうあるべき」という理念に沿った経営

これらが、なかなか上手く機能しなくなってきた。

そういった令和の時代にあったリーダーシップは「リード・フォー・シップ」だという。

 

1人1人のやり方やその人の在り方に合った、やるべき事をテンプレート型にして、切々とこなさせてあげられるような指揮者的なリーダーシップだという。

 

経営者やリーダーにとって、とても高度な事が求めらえる時代になってきたと感じるものである。

カテゴリ: チームビルディングマネジメント佐藤動物病院の経営動物病院経営コンサルティングブログ

現場が疲弊しない「業務改善」の進め方

Posted 2025年05月28日 by snc_editor

~「改善して」と言わなくても、動き出すチームに~

「もっと効率よく回したい」「スタッフの負担を減らしたい」

そんな思いから始めた業務改善。でも現場は逆に疲れていませんか?

今回は、実践しやすい“疲れない業務改善”の進め方を紹介します。

 

1. 小さな工夫が立派な改善

大きな仕組みを変えなくても、「ちょっと楽になった」でOK。

例:

  • 診察後の掃除の順番を決めた

  • 朝の申し送りを1分短縮した

  • 電話の取り方を簡潔にした

「ここから少し楽になったな」ということを見つけましょう。

 

 

2. 改善会議は“提案の場”ではなく“気づきの共有”に

「何かアイデアない?」ではなく、「最近ちょっと楽になったことある?」と聞いてみましょう。

言いやすさが全然違います。

 

3. みんなで考えると続きやすい

院長先生やリーダーが全部決めるより、スタッフから出た意見の方が定着しやすいです。

  • 「まずやってみよう」で小さくスタート

  • 成功例は院内でシェア

  • 失敗しても「やってみたこと」に感謝

 

4. 評価の対象にしない

「改善しないと怒られる」と思われたら逆効果。

改善は、“働きやすさ”のためにするもの。結果が出なくても、改善に向けて取り組む姿勢を大切に。

 

まとめ

業務改善は、頑張るものではなく気づきを大切にする文化づくりです。完璧じゃなくてOK。

昨日よりちょっと楽になれば、それがもう改善です。

日々の気づきを大切に小さな工夫を重ねていきましょう。

カテゴリ: マネジメント教育

効果的なチームはどういうチームか?

Posted 2025年05月21日 by snc_editor

よく動物病院様から聞く悩みに「チームビルディング」がある。

 

チームとしてまとまりがなかったり、会議をしても意見がでず最終的にはリーダー的な存在のメンバーなど一部のメンバーからしか意見が出ないという悩みを聞く。

 

そういった悩みの解決のヒントは、Googleが出しているかもしれない。

 

Googleは「効果的なチームはどういうチームか?」という問いに答えるために、180チームを対象に、チームの構成(メンバーの性格やスキル、年齢・性別などの属性など)とチームメンバーの関係性などがチームの効果性にどう影響するかを調べた。

 

その結果、「心理的安全性」など5つの要因が重要であるという事が分かった。

「心理的安全性」とは、「自分が和を乱すのではないか」とか「無知や無能と思われないだろうか?」などの心配する必要がなく、安心して発言したり行動できると感じられる環境である。

この「心理的安全性」は、和を重んじたり、マウンティングなどしやすい日本にとっては難しい事かもしれない。

 

Googleの調査結果を基に、変化できるかどうか
それがチームビルディングの要になるかもしれない。

 

 

引用:https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness/#identify-dynamics-of-effective-teams

カテゴリ: チームビルディングマネジメント佐藤動物病院の経営動物病院経営コンサルティングブログ

院長先生、現場に“憑かれて”いませんか? ―経営視点を取り戻すためのヒント

Posted 2025年05月08日 by snc_editor

今日は、病院経営に関わる先生方にぜひ一度立ち止まって考えていただきたいテーマについてお話しします。

それは、オペレーショナル・ブラインドネス」と「ミクロマネジメント」の落とし穴についてです。

 

■ オペレーショナル・ブラインドネスとは?

あまり聞き慣れないかもしれませんが、直訳すると「業務的盲目状態」のことです。

日々の現場業務に没頭しすぎることで、経営者としての“視野”が見えなくなってしまう状態です。

「手術も診察もやって、細かな作業をしたりスタッフの相談にも乗ったり。。。」
と、一見頼もしいスーパードクターですが、

気づけば“経営”が後回しになっていませんか?

 

■ もうひとつの罠、ミクロマネジメント
これに似た状態に「ミクロマネジメント」があります。

 

スタッフの一挙手一投足にまで口を出し、
「それ、こうやってって言ったよね?」
「なんで○○ちゃん、これやってないの?」と、つい些細なことまで細かく管理してしまう状態です。

 

本人としては「病院のクオリティを守るため」の行動。
でも、信頼されるリーダーシップとは少し相違があるかもしれません。

 

結果として、スタッフが萎縮したり、自主性が失われたり、
院長先生ご自身の負担が限界に達してしまうことも少なくありません。

 

■ 現場も大切ですが「経営者モード」に切り替える時間も同じくらい大切です。

 

院長先生という立場は、
プレイヤー(獣医師)でありながら、マネージャー(経営者)でもあります。

 

けれども、現場にいすぎると、経営の視点が自然と削られていく。
これは、多くの先生が共通して感じる“院長先生あるある”でもあります。

 

だからこそ、

 

●あえて現場を手放す時間をつくる
● 週に1回は、経営の数字や方針を考える時間をとる
● スタッフの動きに任せる勇気を持つ

 

そうした“小さな意識改革”が、未来の病院経営を明るくしてくれます。

 

日々の診療を支えるのは、まさに先生の情熱と努力ですが、病院の永続的な未来をつくるのは「経営の視野」です。

 

「最近、なんだか忙しいだけで前に進んでいないな」
「なんでこんなに疲れているんだろう」
もし、そんな風に感じることがあれば、
少しだけ“経営者としての視点”に立ち戻ってみてください。

 

私たちコンサルタントは、そういった先生達の視野をいくつも広げるサポートがが大きな役割だと感じています。
より良い病院づくりを一緒にしていきましょう。

カテゴリ: マネジメント飯島

週休3日制、実際どうなの?——導入する企業が増えている理由とそのリアル

Posted 2025年04月22日 by snc_editor

近年、週休3日制を導入する企業が増えています。

単なる福利厚生ではなく、人材確保や働き方改革の一環として注目されているのがポイントです。

 

◆ 導入企業の事例

■ ユニクロ(ファーストリテイリング):週4日勤務(1日10時間)でも給与はそのまま。家庭や学びの時間を大切にしたい社員向けに導入。

■ 佐川急便:ドライバーの労働時間短縮を目的に、一部営業所で試験的に週休3日制を開始。

■ ヤフー(Zホールディングス):選択制で週休3日勤務を可能にし、フルリモート・副業OKなど柔軟な働き方を後押し。

 

◆ なぜ今、週休3日制?

■ 人材不足対策:働き方に柔軟性を持たせることで、離職防止や採用力強化につながる。

■ 価値観の変化:Z世代を中心に、「収入より自由な時間」を求める傾向が強まっている。

■ 生産性重視へシフト:単に働く時間を減らすのではなく、「短時間で成果を出す」考え方が浸透。

 

◆ メリットと課題

✅ メリット

  • ワークライフバランスの向上

  • 副業・自己研鑽に時間を使える

  • 心身のリフレッシュが業務効率に直結

⚠️ 課題

  • 業務の属人化が進むと不在時に支障が出る

  • 業種・職種によっては導入が難しい

  • 1日の勤務時間が長くなる場合も

 

◆ 今後の展望

週休3日制は、全員が一律に採用する制度ではなく、「選べる働き方」の一つとして広がっています。企業側にとっても、持続可能な雇用環境づくりの鍵になりつつあります。これからの働き方を考えるうえで、注目しておきたいトピックです。

カテゴリ: マネジメント採用力強化

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