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カテゴリー: 動物病院の経営
効果的な学び方
Posted 2024年03月15日 by
北野です。
アメリカの研究機関によって提唱され、
文部科学省も導入している、
ラーニングピラミッドという考え方がある。
これは、アクティブラーニングという、
能動的な学びを根底としている。
講義を受ける学び方に比べて、
ディスカッションする、他の人に教える
などを交えることで、
最大18倍もの学習効果が得られるという。
これを院内で行うには、
相互にコミュニケーションが発生する場を
作り上げる必要がある。
特に年次に関係なく、
・自分の意見を言う
・他の人の意見を疑似体験する
ということが最も重要となる。
弊社では、
この効果的な学び方を促進できるよう、
「まなべる。すごろく」という教材を開発している。
既に1次販売分は完売し、
もうすぐ2次販売分のご案内を開始する。
従業員教育に役立てていただきたい。
ワークスタイルシンク
Posted 2024年03月08日 by
北野です。
ある企業様の取組で、ワークスタイルシンクというものがある。
これは、働き方のスタンスを相互に知るためのワークである。
人員が増えてくると、性別・年代・職種による意識差など、
様々な要因で「働くこと」に関する価値観が異なってくる。
「なぜこういう発言をするんだろう?」
「なぜこういう行動をするんだろう?」
と自分の価値観と異なる発言・行動があった場合、
理解できずに困ることが多い。
実は自身も他人に対して同様に思われている可能性もある。
各人の発言や行動には、その人の価値観が反映されており、
それを知ることで、相手を理解することが可能となる。
ワークを行う際にはシートを用いるが、
以下のような項目を使用する。
【獣医療的項目】
・できるようになりたい処置
・できるようになりたい手術
など
【働くスタンス項目】
・最も気分が乗りやすい時間帯(午前・昼間・夕方・夜間)
・成長したいスピード感(早く・普通・ゆっくりと)
など
【ミーティング】
・積極的に発言できるタイプ?それとも話を振って欲しい?
など
となる。
もちろん全ての価値観を無条件で受入れる必要はないが、
まずは理解するところからスタートすべきである。
お互いのことをもっとよく知ることができれば、
組織運営はスムーズにいくことも多い。
忙しい時期だからこそ、
互いを知ることを行ってみてはどうだろうか。
ターゲットの不安・不満を解消だけではダメ
Posted 2024年03月06日 by
消費者に刺さるキーワードを考える際、ターゲットの不安・不満の分析そして考察が重要だと実感する。
例えば、食器洗浄機が誕生した当初、一番のターゲットは主婦であるため、主婦が抱える不満の「家事」が楽になることをPRにして宣伝をしていたそうだ。
しかし、結果はふるわなかった。
そこでメーカーは、ターゲットの主婦の日常生活を徹底的にリサーチしたところ、ある潜在意識が分かった。
それは「主婦は家事をしっかりやるべき」という意識だ。
当時、主婦同士、姑含め家族から「家事を楽する=家事の手を抜く」という見られ方があった。
そのため、家事の負担を家電で解消する事に、主婦は罪悪感を感じさせてしまい、購入の障壁になっていた。
そこで、メーカーは「家事を楽する」という罪悪感に対して、「家族(特に子供)と一緒にいられる時間を増やしませんか」というキャッチフレーズを打ち出し、購入を後押しした結果、売れるようになった。
マーケティングの世界には、消費者に購入してもらう際、購入するための理由づけが重要とも言われている。
昨今、生活に使えるお金が少なくなってきた時代であるため、「安い商品があるのに、こんなに高額なお金を支払ったのか」という罪悪感が生まれやすくなっている。
だからこそ、そのような罪悪感を無くすために、商品やサービスへの後押しが重要となる。
例えば、ドラックストアなどでオムツ商品をみていると、少し高めのものは「蒸れにくく、肌に優しい」など赤ちゃんにとって、メリットがあることをPRしていた。
おそらく「オムツへの投資=赤ちゃんへの愛情」という風に転換するようにして後押ししていると思われる。
ぜひ、商品やサービスのPRする際は、ターゲットが抱える不安・不満を解消するキーワードを考えるとともに、解消する事で発生する罪悪感などの感情を考え、購入を後押しするキャッチコピーを考えてみてほしい。
経営者の仕事としての組織論とは
Posted 2024年02月14日 by
先日、ある方が、「経営者は、優秀だが自分の組織に不適切な人を排除しても仕事が回るようにするのが仕事」と発言していた。
世の中、多様性と呼ばれ様々な人が活躍できるチャンスがあるが、組織が突き進もうとする中で、足並みを乱してしまう人は組織が壊れる原因にもなる。
軍人が、多様な人が集まっても、しっかりと作戦を遂行できるのは、過酷な訓練という、ふるい分けにより少なくとも精神面などでクリアした人が残る。つまり、多様性が画一化に繋がり組織がまとまっていく。
優秀な方でも、足並みを乱す人は組織の死に繋がるため、作戦に参加させないか、昔であれば失脚させてしまう事もあったようだ。
ビジネスにおいては、過酷な訓練は出来ないため、理念などで組織をまとめていくしかない。
そして、業務をどんなに優秀な人でも足並みを乱す人がいる場合は、早めに代わる人を見つける、もしくは、人材を育てていく。どうしても人材育成が上手くいかない場合は、機械やシステムに頼っていくか、アウトソーシングしていくという方法がとられていく。
落ち着いた時に、ぜひ組織のバランスを振り返っていただきたいと思う。
「平等」と「公平」のあいだに
Posted 2024年02月12日 by
動物病院のスタッフ様からヒアリングをしていると、「平等」と「公平」の違いを誤解されていると感じる。
辞書などによれば、それぞれ以下である。
平等…偏りや差別がなく、みな等しい事。全員に同じものを提供する事
公平…全てのものを同じように思う事。判断や処理などが偏っていない事。全員に同じ結果を提供する事。
この違いを理解しつつ、バランスを取ることはとても難しい。
飼い主様に対しても、組織の中でリーダーが下の子達に対して扱う事も同様である。
物を分配したり、何かのサービスを提供する場合、以下の3つ原理のどれかに当たる。
1.必要原理…必要としている人に多く分配する。
2.平等原理…結果や貢献度に関わらず均等に分配する。
3.公平原理…「結果を出した」「会社に貢献した」などに多く分配する。
「えこひいき」と不満を述べる方は、どうしても2の平等原理を求める。
実際、私の前職での会社でも、従業員から「生理休暇を有給休暇にしろ」という不満が出たことがあった。
自分がコントールできない生理に対して、無給扱いになるのはおかしいというのが意見だった。
そのような不満に対して、世界的に生理休暇をどういう扱いをしているか、世間の会社はどのように対応しているかを調べて、従業員に説明した。
従業員に対して、平等に扱いたいという想いがあるが、自分の会社が世間的に公平で正しい「公正」に対応したいと感じたからである。
ぜひ、「平等」と「公平」に迷った際は、「世間一般的な対応はどうか?」「どういう風に考えて対応しているか」を考えていただきたいと思う。
AI活用による可処分時間の最大化
Posted 2024年02月10日 by
北野です。
先日来、会員様と動物病院における
AI活用のアイディアを練っている。
まずはこんなことできたらよいね!
という全体像構想からではあるが、
各パーツは揃ってきている。
全体が繋がることができれば理想ではあるが、
まずは一定部分から始めることになりそうである。
最近ディスカッションした院長とは、
院長の代わりをAIにさせようという話になった。
AI院長である。
これはどういうことかというと、
院内のあらゆるルールや判断基準は
院長の頭の中にあり、
それをAIに置き換えようというものである。
つまり、院内で最大の情報排出機関である
院長の可処分時間を最大化しようという取組である。
院長の時間が増えれば、
より多くの取組に時間を費やすことが出来る。
AI 院長の登場による院長の時間効率化から
まずは始めていきたいと思う。
無意識にうごかされる消費者達
Posted 2024年02月02日 by
先日、あるハンバーガーチェーン店が、面白いキャンペーンを行った。
それは消費者に出店候補地を募集させ、賞金を出すというものである。
従来であれば、世帯数や過去の出店時のデータなどから、どれくらいの顧客が見込めるかなど細かいマーケティングリサーチを行ったり、候補地を探すなどの手間がかかる。
しかし、今回の取り組みは、ハンバーガーチェーンのファンを有効活用した、候補地が集まるだけでなく、それぞれの物件の投稿数から、ニーズも見込める。手間をかけず、コストも抑えて全てを満たせるキャンペーンである。
こういう消費者やファンを利用した施策は、ゲームとの相性がやはり良い。
10年前にスタートしたGPSを利用した陣取りゲームは、ユーザーが遊ぶ事で、より正確な地図を作ったり、ユーザーの特性情報を収集できた。
また、2,3年前には、マンホールの写真をユーザーが撮影して投稿するゲームが期間限定で誕生した。
これにより、従来であれば業者が1つ1つのマンホールを調査する必要があったが、ゲームによりマンホールの写真を迅速に集める事で、劣化状況を把握できる仕組みを作った。
このように、コストをかけずに消費者が無意識に自社にとって有効な情報を集めてくるマーケティングの施策はある。
弊社が提案するマーケティング施策でも、飼い主様のある心を利用し、動物病院の認知度をアップさせるものもあった。
ぜひ、今後マーケティング施策を考える際は、いかにコストをかけずに、そして消費者の心理を上手く利用したものを考えていただければと思う。
文化と規律
Posted 2024年02月02日 by
北野です。
先日、大規模病院様への視察にお伺いした。
過去に私がお伺いしてきた動物病院様の中でも、
特に完成度が高く、一緒にお伺いした院長方の満足度も非常に高いものであった。
内容については守秘義務の都合上、詳細には書けないが、
完成度の基盤となっているのは長年の組織文化作りにあると感じる。
まず、全員が口を揃えて絶賛されたのは、
院内のキレイさ、整理整頓などの、いわゆる5Sの徹底である。
この完成度が本当に高い。
飼い主様が立ち入るスペースはもちろんのこと、
従業員のみが過ごすスペースまでもが徹底されている。
男性用のロッカー室まで整理整頓されている光景はまるでモデルルームのようであった。
「整理整頓の秘訣は口を酸っぱくして言うこと」と言われていたが、
やり切る、継続する、拡げる文化作りを長年にわたって作られてきたことが
この病院様の強さであると感じた。
この文化の上に時流に適した新しい施策が随時実行される。
強い組織には強い文化がある。
文化の重要性を改めて感じさせていただいた。
利益向上に向けて
Posted 2024年01月12日 by
北野です。
会員様の院長先生と様々な目標設定を行うが、成長の定義を考え直すことがある。
売上向上なのか利益向上なのか、従業員数増加なのかなど、どういった数字に着目するかである。
一定レベルの規模感になると大幅な売上向上は難易度が高くなるため、売上向上と利益向上の2軸で検討することが多い。
そんな病院様で昨年末から取り組んでいるのが、原価率の改善や価格設定の見直しである。なお、価格設定の見直しとは単なる値上げではなく、適切な価格に変更するということである。
これを行うにはまず仕入れデータを入手し、品目毎に集計、仕入れ価格の推移や自院の価格改定状況の確認などを行っていく。
数件の会員様で実施しているが、知らぬ間に仕入れ価格が上昇しており、価格転嫁できていない項目が実は多い。少なくて全項目の3%程度、多いと10%程度が改定されていない。
赤字になることは無いが、利益率は低下していっている。価格を改定して昨年の件数の売上があったなら?と再計算すると、それなりの数字が出てくることになる。
特に規模感が大きな病院様ほど、価格改定による利益改善インパクトは大きくなる。
これら一連の取組はかなりの作業量を要するため、実施のハードルはかなり高い。しかし、一度整理して価格設定のルール化を行うと中長期に改善し続けることが可能となる。
自院の価格について再度考えていただきたい。
某生命保険会社の賃上げニュースで思う事
Posted 2023年12月19日 by
某生命保険会社が来年度に7%程度賃上げを検討しているというニュースがありました。
どの業界も人材不足という時代の中で、賃金面で人材の確保や維持の狙っております。
賃金に関しては、我々もスタッフさんと面談を行っていると、まず出てくる不安や不満に挙げられる事です。
なかには、「自分たちは手術や雑用など、院長と比べて沢山の業務をやっているのに、こんなに給与が低いのはおかしい」という意見の聞いたこともあります。
昨今、値上げや税金が増えているなど切迫している状況を踏まえると、そのような意見が出てくる気持ちも分からなくもありません。
ただ、私自身、そういったスタッフさんに抜けていると感じることは、「自分たちが給与をもらえる環境を作っているのは、誰か?そして、全ての責任を負っているのは、誰か?」という視点です。
動物病院を開業したり、経営する上では、お金が必要になります。
銀行から借りたお金を返済する責任は、経営者である院長ですし、仮に売上が悪くて赤字になっても、身銭を削って給与を支払うのも院長です。
世の中には、「人からお金をもらう額=責任の重さ」という考えもあります。
院長含め上に上がる人ほど、求められる結果や負っている責任はとても大きくなります。
給与アップを求めるスタッフさんには、任される責任が増えるよう、日常業務を問題なくこなすなど信頼を増やしていく事を心がけていただければと思います
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