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カテゴリー: 黒澤
「貝印の紙カミソリ」から学ぶアイデアの作り方
Posted 2023年09月08日 by
2021年にマーケター・オブ・ザ・イヤーに選ばれた 「貝印の紙カミソリ」から、アイデアの作り方を学ぶことができます。
「貝印の紙カミソリ」はハンドル部分が紙で作られています。このアイデアは、異業種の成功事例の要素を新しく組み合わせたことで成功に繋がっています。
1つ目。SDGs の高まりや環境配慮から、飲食店などではプラスチックから紙ストローに置き換わっており、この飲食業界の流れを取り入れました。飲食業界では普通のことでも、カミソリ業界では世界初の、先進的な商品となります。
2つ目。通常カミソリは完成された状態で売られていますが、この商品は自分で作る組み立て式です。カミソリという商品自体の価値だけではなく、自分で組み立てて作るという体験価値も提供しています。プラモデルやレゴブロックなどの作る楽しさと共通点があります。
アイデアを生み出すためには、同じ業界の真似をするのではなく異業種に目を向けると良いです。アイデアの元ネタが異業種で既にやられていることでも、動物病院業界で他の誰もやっていなければ先進的な取り組みになります。
ただし、異業種の成功事例をそのまま真似すると動物病院業界では上手くはまらないこともあります。アイデアの本質は同じでも、動物病院業界に合ったアレンジをすることも必要です。
何か新しい取り組みをしてみたいという場合には、異業種の成功事例を参考にしてみてください。
マーケティングが定着して文化になったバレンタインデー
Posted 2023年07月28日 by
動物の飼育頭数の減少、止まらない物価上昇など、様々な要因から売上や来院数の伸びが鈍化している、または減少しているという声をお聞きすることが増えてきました。
売上の維持、来院数の確保をするために、新たな企画を考えられている病院様もいらっしゃるかと思います。
しかし「○○キャンペーン」というように何か企画をしたとしても、1回目はあまり成果が出ない場合も少なくありません。
良い例がバレンタインのチョコレートです。
ヨーロッパでは、2月14日は花やカードをチョコレートに添えて贈り合うという風習があり、それにヒントを得て、メリーチョコレートが1958年にハート型のチョコレートを発売したのが、日本で最初のバレンタイン商戦だと言われています。
しかし、バレンタインデーの認知度など無いに等しかった当時は、ほとんど売れませんでした。
ただ、その翌年にはハート型のチョコレートにTOとFROMを描き、贈り手と相手の名前を入れるサインチョコレートを発売したところ、斬新なアイディアが注目を集め、バレンタインは徐々に知られるようになりました。
このように、今や当たり前のバレンタインのチョコレートですら、1回目は大失敗の企画でした。
もし、今年初めての企画を実施したとしても、思ったような結果が出ないこともあるかと思います。
しかし、成功しなかったからと次年度の実施を安易に止めるのではなく、企画の検証をしてみていただきたいです。
例えば、動物病院様でもよくあるのが、はじめての「猫の健康診断キャンペーン」は驚くほど受診数が少ないということがあります。
しかし、2回目、3回目と毎年繰り返すうちに、猫の健康診断の認知が上がり、受診数が伸びていきます。
是非失敗を恐れずに、新しい企画に挑戦してみてください。
消費者の内に秘めている欲求
Posted 2023年07月28日 by
マーケティングでは、消費者の内に秘めている欲求を満たすことがヒットに繋がります。
例えば、発売以来、長年のヒット商品となっている「ファブリーズ」。
「ファブリーズ」が登場するまでは「布」へのニオイ対策としては
①洗濯(クリーニング)
②臭いを我慢
③捨てる
の三択でした。
洗濯(クリーニング)できないものに関しては、我慢か捨てるの二択です。
しかし、深層心理には
①洗濯(クリーニング):頻繁な洗濯(クリーニング)は面倒くさい
②臭いを我慢:臭いを我慢できない
③捨てる:捨てるのは勿体ない
といった不満を抱えていました。
「ファブリーズ」はこれらの不満を解決する「布」へのニオイ対策の選択肢となりました。
消費者の無自覚の欲求を満たすことができたからこその大ヒットです。
消費者も気付いていない内に秘めている購買欲求を見つけるためには、「なぜ?」を答えが抽象化するまで繰り返すことが大切です。
動物病院様でもマーケティングを強化する際には、飼い主様が感じている「なぜ」を深堀することを意識してみてください。
飼い主様に納得感のある単価アップ
Posted 2023年02月20日 by
仕入れコストや光熱費などが軒並み上がっていることから、やむを得ず診療費へ転嫁せざるを得ない状況が続いています。
しかし、多くの生活用品などが値上げしている状況から、飼い主様の懐事情を考えると、値上げが躊躇われるケースもあると思います。
特にフィラリア・ノミ・マダニ予防薬や混合ワクチン接種といった予防関連は、病院選びの要素として「価格」が比較的大きな割合を占めることから、なおさら値上げが躊躇われます。
そのため、単純な値上げではなく、納得感のある単価アップをするのも1つです。
例えば、飼い主様や動物にとって手術は一大イベントであり、より安心した状態で手術に望みたいという方は少なくないはずです。
より手術を安全に、また痛みが少ない形でできるオプションを提示したり、手術中に一緒にできる各種処置を提示することで、飼い主様が納得して選択した上で単価アップすることができます。
値上げを検討している動物病院様は、納得感のある単価アップも是非ご検討ください。
日本版チェックリスト vs アメリカ版チェックリスト
Posted 2023年02月20日 by
4月になると新人スタッフが入社する動物病院様も多いでしょう。
新人スタッフが業務を滞りなく遂行するために、チェックリストを活用しているかと思いますが、日本とアメリカでチェックリストの作成方法が異なる傾向にあります。
<日本版チェックリスト>
1 水槽温度の修正を確認する
2 水槽内の水量を確認する
3 水槽のふたはしっかり固定されている
<アメリカ版チェックリスト>
1 水槽Aは60℃より低くない
2 水槽Aは80℃を超えていない
3 水槽Aの水面は、赤い線より下にある
4 水槽Aの水面は、青い線より上にある
5 水槽Aのふたの4本のねじ締付トルクはそれぞれ50kg・cmを超えている
6 水槽Aのふたの周りはぬれていない
アメリカ版はYesかNoで答えられる内容になっていますが、日本版は具体的な指標(数字など)が項目にないことが多いです。
アメリカ版では作業する人によって判断基準が変わるといったことがなくなるので、自ずとミスもなくなります。
スタッフがミスをする背景には、個人の能力の問題だけでなく、管理体制の問題も大いに考えられます。
新人さんが入ってくる前に、チェックリストの見直しをしてみませんか?
時代や自院に合った入社テストを
Posted 2023年01月13日 by
明日から「大学入学共通テスト」が始まります。
私が学生の頃は「センター試験」でした。
今までの「センター試験」は、高校までに受けた教育で身につけた「知識・技能」を測るための問題が出題されていました。
一方で2021年からスタートした「大学入学共通テスト」では、「知識・技能」に加えて、「思考力・判断力・表現力」「主体性・多様性・協働性」すべてが重視される内容に変わりました。
つまり、丸暗記した知識ではなく、身につけた知識を応用する力など、より実用的な能力が求められるようになったということです。
実際に、社会に出た時に「丸暗記した知識」がどれだけあっても、適切に活用し、応用できなければ現場では役に立ちません。
先行きが予想しづらいこれからの社会では、知識の量だけでなく、自ら問題を発見し、答えや新しい価値を生み出す力が重要になってきます。
大学に入るためのテストが「大学入学共通テスト」とすると、動物病院に入社するためのテストは「実習」や「面接」になるかと思います。
動物病院においても、今どんな人材が欲しいかで実習内容や面接内容も変えていく必要があるでしょう。
独自の実技試験をしている例を挙げると、倉敷中央病院が全国的にもユニークな極小の折り鶴を折ってもらうという実技試験を導入しています。
手先の器用さが見たいというわけではなく、医療現場では非常に難しい判断や技術が問われる局面にしばしば出くわすことがあり、そういう局面にどう取り組むかを見ることが目的だそうです。
課題に対する熱心さやひたむきさ、どのような工夫をしたのかなどを面接時に聞き、人間性を見るのに良いツールになっているそうです。
どういう人材を採用したいのかを改めて考えていただき、必要に応じでユニークな入社テストをしてみてはいかがでしょうか?
逆転の発想でお客様の満足度を上げるスーパーの「スローレジ」
Posted 2023年01月13日 by
オランダのスーパーで「スローレジ」の導入が進んでいるそうです。
スーパーのレジは「いかに早く会計を終わらせるか」が通常ですが、このレジではむしろゆっくりとお会計をして欲しいお客様向けのレジです。
・店員さんとおしゃべりを楽しみたいお客様
・お年寄りの方など時間がかかってもいいから、落ち着いてゆっくりお会計したいお客様
などにぴったりです。
日本でも既に導入しているお店もあり、通常レジとスローレジを併用し、お客さんが使い分けているようです。
このレジの時間単価は高くないでしょうが、お客様との絆を作ることができ、「このスーパーだから行きたい」とリピーターになってもらえる可能性が高まります。
また、店員サイドからみても、お客様に急かされながらお会計をするよりも、お客様と楽しくお喋りしながら会計ができれば、仕事のやりがいも上がるでしょう。
動物病院でも、飼い主様のニーズに応じてサービスを提供するという考え方は参考にできるはずです。
例えば、閑散期限定、時間限定、1つの診察室限定といった制限を設けて、獣医師やスタッフと世間話ができる「スロー診察」を導入するなども1つです。
忙しい病院様だと簡単に導入できないかもしれませんが、飼い主様とスタッフの満足度アップのために検討してみてはいかがでしょうか?
顧客との接点の作り方
Posted 2022年12月12日 by
顧客(動物病院では飼い主様やペット)との接点をいかに持つかは、マーケティングをする上で欠かせない要素です。
とは言え、ただ数多く接点を増やせばよいというわけではありません。
接点を増やすためには人員や時間など労力がかかるため、適切なタイミングで、適切な内容で接点を持つことが重要です。
また、接点というと、飼い主様とペットが病院に来た時を想像されがちですが、オンライン上でも接点を持つことは可能です。
病院のLINE公式アカウントはオンライン上で飼い主様と接点を持てる、良い機会になります。
例えば、今のタイミングで適切な接点の持ち方の例を挙げると、「フィラリア予防薬の最後の1回を飲み忘れないように!」といったLINEの配信です。
ただし、全ての飼い主様がLINEを見ていると思わずに、来院された飼い主様にも「フィラリア予防薬を飲み忘れしないように!」という話をしていくことが、正しい接点の作り方になります。
今は顧客と接点を持てる媒体が多数ある分、SNSで発信して満足してしまうことにも繋がりかねないため、改めて顧客との1つ1つの接点の機会を大事にしてみてください。
少年野球大会に学ぶ「怒らない日」
Posted 2022年12月12日 by
スポーツ用品メーカーのミズノ主催で少年野球大会が開催されました。
テーマは「ミスを怒らず、みんなで助け合う」です。
選手に楽しんでプレーしてもらうために、指導者・保護者が怒ることは厳禁だそうです。
少年野球とは言え、全国クラスのチームとなれば厳しく指導することも少なくないでしょう。
しかし、今回のテーマ“怒らない”ことにより、厳しい言葉をかけないことで距離が近くなり、選手自らアドバイスを求めに来て、より細かい指導ができたそうです。
動物病院の現場に応用することはできないでしょうか?
医療現場なので、小さなミスが大きな事故に繋がってしまうため、厳しく指導することは大事です。
一方で、動物病院のスタッフ様とヒアリングする機会が多いですが、叱られ慣れていないなと感じる場面が非常に多いです。
院長先生はスタッフのためと思って指導していたつもりが、スタッフとしては自分を否定された、怒られたと捉えてしまっている場合が多々あります。
少年野球のこの大会のように、時に「ミスを怒らず、みんなで助け合う日」を作ってみてはいかがでしょうか?
指導者とスタッフとの距離が近づき、適切な指導ができる関係が作れるかもしれません。
週休3日制のメリット・デメリット
Posted 2022年11月22日 by
現場で、スタッフの週休3日制について話題に挙がることが多々あります。
元々、動物病院は長時間労働、または長時間拘束となりがちです。
お昼の休診時間に手術があれば、ほとんど休憩せずに午後診察に入るというケースも少なくないと思います。
これが、動物病院で長く働き続けられない要因の1つとなり、退職に繋がってしまいます。
長時間労働を是正するために二交代制を導入している動物病院様もありますが、混み合う朝一と診察終わりの時間にスタッフが少なくなり、人手がいらない昼時間にスタッフが多くなるという矛盾が起きてしまうこともあります。
それらを解決できる手段として週休3日があります。
メリットは多くの方がご存知の通り、スタッフのワークライフバランスが良くなることで仕事のパフォーマンスが向上したり、離職率を防ぐことができます。
また、働きやすい環境から、採用においても人材が集まりやすくなります。
経営的な面においても、残業が減ることで残業代を削減できる可能性があります。
デメリットは、何と言ってもスタッフ数が確保できていないと導入が難しいことです。
また、学びたい、稼ぎたいというスタッフの働く機会の場を狭めてしまうことにも繋がります。
それを解消するために一部スタッフのみに週休3日を導入すると、勤怠管理や給与体系が複雑化するなどの問題も出てきます。
現場感からすると、休みのスタッフから引継ぎをしっかりとしていないと、情報の漏れが出てしまう可能性もあります。
このように、メリットやデメリットが多数あります。
必要に応じて、導入を検討してみてください。
カテゴリ: 評価制度・賃金制度構築黒澤
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