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カテゴリー: 北野

拡大時の鉄則

Posted 2022年07月11日 by snc_editor

北野です。

 

若手の先生を中心に、規模拡大などの準備を進めている。本院拡張、分院開発など様々である。

 

急成長時には、組織の成長が売上成長に追いつかず、内部崩壊を起こすことがある。胆力のある院長であれば、強いリーダーシップで乗り切るが、成長を止めないためにも、売上規模別に発生しやすい問題を予め知っておく必要がある。

 

例えば「優秀な人材」という定義も売上規模によって異なる。創業期〜売上8000万円程度までは、実務者として現場を回すことのできるプレーヤータイプが重宝される。

 

売上1億を越えてくると、院長一人では目が行き届かなくなるため、部下のフォローができる準管理者的なメンバーが必要になる。

 

さらに1億後半くらいになると、組織階層化が必要になるので、管理者が必要になるという具合である。プレーヤーと管理者とでは必要要件が異なり、優秀なプレーヤーが優秀な管理者になるとは限らない。

 

そのため、優秀なプレーヤーを予め売上規模の低めの時から管理者意識を持たせる教育を行うか、他メンバーから管理者候補を育てる必要がある。

 

多くの場合に優秀なプレーヤーを管理者に仕立てた結果、本人の思惑との相違などで関係性が壊れたり、新人を潰す上司化させてしまうことがある。

 

組織拡大時には、自身のステージの1つ先、2つ先を見据えて準備を始める必要がある。是非先を見据えての取組を始めていただきたい。

カテゴリ: 分院展開・新規開業北野

パーパス×個人欲求

Posted 2022年07月01日 by snc_editor

北野です。

 

今年から絆パーパス経営という概念を提唱している。今日はそれに関わる取組を紹介したい。

 

パーパスとは会社の有りたい姿を明文化し、羅針盤としていく手法である。

 

パーパスは関わる人、社会、環境に対してどういった影響を与えたいかを3方向に向けて考えていく。

 

そのため広義で抽象的な表現になりやすい。経営者が使うには便利ではあるが、末端に行けば行くほどイメージしにくく、現場に落とし込むことに苦労する。

 

そこでお勧めしているのが、従業員個々の原体験に基づく職業選択理由と将来イメージの確認である。

 

人は何かを選択する際に、無意識にでも個々の原体験を基にしていることが多い。ましてや、高校卒業段階で将来の仕事を決めている動物関連職種従事者であればなおさらである。

 

病院の有りたい姿と従業員個々の有りたい姿をどの点で結びつけられるかを探っていく。

 

人が成長するためには、外からの影響ではなく内発的動機に基づく必要がある。内発的動機は本人のwantに紐付いているし、wantの根幹は職業選択理由とも関わっている。

 

忙しい病院ほど、日々の業務に追われ成長のために必要な内発的動機やwantを忘れがちになり、いつの間にか時間だけが過ぎ去っている。

 

本来やりたかった仕事であるし成長意欲も高かったにも関わらず、「思ってた仕事と違う」となってしまう。

 

それらを防ぐためにも、パーパスと個人欲求を結びつけ、取組可能な部分はルール化制度化し、日々の業務に落とし込んでいく。

 

それが仕事の「やりがい」となっていくだろう。

 

下期に向けて取り組んで頂きたい。

カテゴリ: 北野経営計画策定

百聞は一見に如かず

Posted 2022年06月27日 by snc_editor

北野です。

 

先日お会いした院長先生は、とにかく会いに行くということを大切にしているという。

 

コロナ以降、オンラインセミナーが活況になり、医療面のセミナーも経営セミナーも頻繁に開催されるようになってきた。

 

オンラインのメリットは何時でも何処でも見られることにあるが、現場の空気感だけは伝わらない。

 

また、WEBに載る=アーカイブが残る、意図せぬ使い方をされるという可能性もあるため、本音ベースの話は少なくなる。

 

我々もコロナ前には会場開催セミナーを行っていたが、収録がないことを理由に忖度ない情報提供も行っていた。今思えばギリギリの情報もあったと思う。

 

こういった世の中になってきたので、リアルの価値が非常に高まっている。前述した先生は、セミナーを聞いて気になった人がいれば直接現地に会いに行く。そして、セミナー内容について深く聞き、自院でできること、できないことを現場で判断されるという。

 

このようにして多くの情報から取捨選択された取組をだけを行っておられるため、精度も高いしスピード感も早い。

 

おそらくコロナ以前から実行されていることであろうが、コロナ以降も当たり前のように継続されていることが、更なる強みになっている。

 

弊社でもプラチナ会員様だけが集まり、情報共有を行うプラチナミーティングを7月に会場開催で実施する。年齢、地域など気にすることなく、本音やリアルな情報が濃縮されているイベントである。

 

外に出ると様々な情報に溢れている。

 

そろそろ外に出て、次の発展を目指していただきたい。

カテゴリ: その他北野

価格の参照点

Posted 2022年06月17日 by snc_editor

北野です。

 

7月からフードの値上げもあり、その他の値上げについての相談が増えている。

 

値上げは上手に行えば利益増に繋がるが、マズい値上げは不満拡大となるため、進め方に注意が必要となる。

 

人の価格に対する思考として、「もともとの価格」や「相場価格」などを基点としてもっている。この起点を参照点と呼ぶ。

 

動物病院の場合は自由診療のため、相場価格がほとんど存在しないので「もともとの価格」である「自院の定価」が参照点となる。

 

また動物病院は多くのメニューが物販のような仕入れ価格に基づく価格設定ではないため、原材料価格高騰による値上げという説明がしにくいモノも多い。

 

人は損失を嫌がる「損失回避性」を持っている。そのため、得をするより損をするほうが、与えるインパクトが多いことになる。

 

この心理法則を利用した値上げ手法として、「値引き終了」というものがある。

 

これは、

①1000円の定価を1200円に値上げする

②定価1200円のものを値引きして1000円で提供してきたが、1200円に戻す

 

という2つの方法だと、

①は200円の値上げという単に損を感じさせるのに対して、②はお得感の消失となるが今までの徳があった分、不満が生まれにくいという。

 

これらを考慮すると、単に値上げするよりも、今まで企業努力で割引していた価格を定価に戻すという案内が最も理解度を得やすいと感じる。

 

ますます価格には敏感になっていくと思われるため、心理面などを上手に活用していただきたい。

カテゴリ: 北野飼主様満足度向上

プランB

Posted 2022年06月16日 by snc_editor

北野です。

 

先日、クライアント先の新人看護師と面談することがあった。

 

この方は、動物病院以外の企業(上場企業)10年程度の勤務経験がある未経験者である。

 

覚えも早く前向きで一見良い人材に巡り会えたように感じる。しかし、他の先輩スタッフとの溝が日に日に深まり、モチベーションが下がってきているという。

 

先輩スタッフに話を聞きながら見えてきたのは、「言われたことを、言われた通りに、やらない」ということであった。

 

「ココに、こういう順番で、こうやって並べてね」という指示にも関わらず、完了した状態を確認すると、指示内容と全く異なる状態になっている。

 

新人本人からすれば、よかれと思ってやった改善が否定される。

 

先輩スタッフからすれば、出した指示が反故にされる。

 

この繰り返しが続いているという。

 

新人がやっているのは部分最適であり、全体最適にはなっていない。これも問題であるが、この段階で伝えても効果がない。

 

このような場合に正解なのは、「言われたとおりにやってみました。でも、こういうやり方も良いと思うのですが、どうでしょう?」と、やった上でプランBを出させるというスタンスである。

 

従来からのやり方であるプランAは、皆のいつも通りになっているため効率を下げない。プランBは部分的には効率よく見えるが、皆のいつも通りになっていないので、大きく効率を下げてしまう。

 

こういったスタンスを入社早期に伝えていかないと、本来仕事ができる人ほど孤立させることになる。

 

新卒が入って半年ほど経過する。今一度見直していただきたい。

カテゴリ: 北野従業員教育

声の集め方

Posted 2022年06月10日 by snc_editor

北野です。

 

会員動物病院様の全体ミーティングに参加することが増えている。

 

全体ミーティングの目的は、

・情報の全体周知(上から下)

・意見の収集(下から上)

の2つを上手に組み合わせていくことにある。

 

良いミーティングは、正しい情報が上から下に伝わるし、下の意見を収集して進行状況をフィードバックすることが必要となる。

 

もちろん参加者の質と数によって、下からの意見のレベル差が大きく、下からの意見の収集が形骸化することも多い。

 

また、ミーティングの場で発言を求めると声の大きいスタッフへの同調圧力が起きやすく、荒れる要因にもなってくる。

 

これらを防ぐためにも事前アンケートを用いたミーティング形式をお勧めしている。記名式でも匿名でもよく、ミーティング議題に対して事前に解答を収集した状態で開催を行う。

 

玉石混交の意見の中から取り扱うべき内容を事前に絞れるし、発言はしないが意見を書くことはできるスタッフが実は多いことにも気付いてくる。

 

スタッフ数が増えると個別マネジメントが難しくなるため、こういった場を活用しないと現場の声を収集しにくくなる。

 

全体ミーティングは上からと下からの情報交流の場でもある。自院での状況を振り返ってみていただきたい。

 

カテゴリ: その他北野

なりたかった姿

Posted 2022年06月03日 by snc_editor

北野です。

 

病院の業績が良くとも、モチベーションが上がらない、面白いことがない、と言われる院長先生が多い。

 

端から見るととても成功している病院でもである。そんな院長先生と話す中で気付いたことをお伝えしたい。

 

まず前提としてあるのは、ここ数年は世の中的に「不確実性の高い時代」であるということだ。現在進行形の新型コロナもそうだし、過去10年で自然災害含めて予測不能な課題が発生している。

 

そして次に、「答えを解くステージ」から「問題を見つけ設定して解くステージ」に多くの病院が入っているということである。

 

開業して10年ほどは、患者数を増やす・売上を増やすという問題を解くために解決策を実行していけばよい。

 

これらの問題はとても分かりやすく設定できるし、前年比20%増などと大きな数値で出るから解いた時の達成感も大きくなる。

 

一方である程度の規模感まで来ると、母数が大きいため成長しても一桁増となるし、キャパシティ要因により思うような成長ができなくなる。

 

これらは、売上増や来院数増という問題を、これまでと同等に解き続けていることで起こってくる。

 

こうなると、解き方をよりブラッシュアップして確度を高めるか、もしくは別の問題を自己設定しなくてはならない。

 

多くの院長先生は別の問題を設定するということを忘れて過去の延長線上に居続けることが多い。

 

延長線上にいることが悪いわけではない。それを解き続けることに楽しさとモチベーションを維持し続けることができるのであれば。

 

別の問題を探すためには、まずは以下を考えてみていただくとよいだろう。

 

・開業時になしえたかったことは何か?

・自身に関わる人にどんな影響を与えたいか?

・やりたいと思っていて手をつけられていないことは何か?

 

などである。つまりは、何らかの理由をつけて先延ばしにしていることを思い出していただきたい。

 

経営者は本来は何かをやりたい!という「欲」を持っているハズである。それが時間や人や忖度など、あらゆる理由でウチに秘め、いつの間にか忘れてしまっていることも多い。

 

もう一度その想いを思い出し、カタチにすることにチャレンジしていただきたい。

 

さらにその欲を「ビジョン」や「パーパス」などの言葉にしていけると、院長個人の欲求からチーム、組織の欲求へと昇華させることができる。

 

下期に向けて是非実行していただきたい。

カテゴリ: 北野経営計画策定

学習歴社会

Posted 2022年05月27日 by snc_editor

北野です。

 

平均寿命が延び、定年も引き上げられ、働く期間が長くなりつつある。

 

従来は人材を評価する尺度の1つになっていた学歴てはなく、その人が何をやってきたのかを見る学習歴という考え方が出てきている。

 

動物病院業界で学歴はあまり馴染みがないため、ピンとこないかもしれないが大企業を中心に年功序列型が残る企業ではまだまだ色濃く残っている。

 

学習歴が注目されるようになった背景にはブロックチェーン技術の発展やオンライン学習の定着がある。

 

どこにいても世界各国の学びを受講できるし、学んだという実績をブロックチェーンを用いて記録できるようになっていく。

 

動物病院においては、臨床経験年数や認定医資格の有無、どこの病院で勤務していたか、どの研究室を出たかなどが近い要素かもしれない。

 

現場感では認定医資格を持っていても知識はあるけど臨床現場では絶対的なプラスにならないという声もある。

 

結局、「何を持っているか?」ではなくて、「何をやっているか?何を学んでいるか?」という経験値ベースの評価が必要になってくる。

 

Aという獣医師は、

・何の症例を何件やってるか?

・何の手術を何件執刀しているか?

・新患を何件担当したか?

 

など、可能な範囲で収集していく。

 

 

実はこれ、もう少し大雑把な単位ではあるが、ある会員様では定期的に勤務医ベースで集計をしていて、採用活動に役立てている。

 

入社何年目でこれだけやってますよ、というアピールになるが、これが学生たちにポジティブな印象を与えている。

 

上記のオンライン学習などが日常となった学生たちには、未来に向けた臨床現場での学習歴というコンセプトは、自身の成長や経験値を体感しやすく身近に感じやすいかもしれない。

 

方法含めて今後模索していきたい。

カテゴリ: 北野採用力強化

意味変と意味売

Posted 2022年05月20日 by snc_editor

北野です。

 

動物病院数も増加してきており、予防やフードなどの医療技術以外は、どの病院に行っても同じものが手に入るようになっている。

 

特にフードやサプリなどの小売り商品はネット通販でも購入することができるため、扱いを減らす動物病院も出てきている。

 

小売り商品は在庫管理、賞味期限管理や発注業務など、様々な付加業務が発生することもあり、業務効率化の課題となることもある。

 

取扱いを続ける、削減するかどちらが正解かは病院の状況によって変わってくる。販売による利益と人件費などの諸経費を比較して、収支状況によって判断するという方法もある。

 

もし、取扱いを継続するならば、病院で買うことの意味を付加することを考えていきたい。

 

これには三層のレイヤーがあると考えている。一層目は自身の動物へのポジティブな効果、二層目は病院で買うことで何らかの社会貢献に繋がるなどのポジティブなアクション、三層目はこの病院で買いたいというようなブランディングである。

 

二層目以降が意味変となり意味売りとなってくる。ここの部分が強くなることができると、小売り商品のみならず、病院の差別化・競争力の強化にも繋がってくる。

 

病院全体のブランディングというのは難しさを感じるかもしれないので、まずは小売り商品の意味変と意味売りから考えていただきたい。

 

カテゴリ: 北野経営計画策定

広報型採用システム

Posted 2022年05月16日 by snc_editor

北野です。

 

採用において重要になるポイントの1つに広報があると考えている。

 

先日の採用セミナーでもお伝えしたが、学生インタビューを振り返ってみると、コロナの影響もあってか受動的になってる風潮がある。

 

「募集をしているか分からない」、「実習を断られたらどうしよう」、「自分に合う病院だろうか」など現地に行ってから判断するよりも、事前情報の取得に余念が無い。

 

これはマインドの変化というよりも、コロナによって「院内で感染者が出たから実習が急遽キャンセルになった」、「学校から県外移動を禁じられた」などの体験をしている学生が想像以上に多いことが要因となっている。

 

また、なんの接点もない病院にアプローチするというのもなかなか考えにくいだろう。

 

新卒学生であっても人材紹介を利用するというのも頷ける。希望条件を言えば自分に合った病院を提案してくれるし、言いにくいことも聞いてくれる。

 

時間のコスパがよいということにもなるだろう。

 

ただし、人材紹介には病院側が費用がかかることも分かっており、できるなら利用せずにいきたい。。。という声もある。

 

これらを踏まえていくと、病院側がどう情報を出していくかということが解決策になっていきそうである。どんな病院か、どんな人がいるか、どんな雰囲気か、広報的な視点で情報を出し続けていく。

 

情報はストックされるため、この先数年にわたって活用していくことができる。

 

より効果的に活用するには、学生に見に来てもらうプル型媒体と届けるプッシュ型媒体の2つを用意して使い分けを行うことである。

 

採用に力を入れる場合は候補的視点を取り入れていただきたい。

カテゴリ: 北野採用力強化

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