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評価する側の注意点

Posted 2025年12月12日 by snc_editor

人事評価は、組織の成長と個人のモチベーションに直結する非常に重要なプロセスです。

しかし、評価を行うのは感情を持つ「人」であるため、意図せず評価に心理的なバイアスが生じてしまうことがあります。この偏りによって生じる評価のズレを「評価エラー」と呼びます。評価の質を高め、メンバーの納得感を得るためには、評価者自身がこれらの代表的なエラーを知り、意識的に避けることが不可欠です。

今回は評価者が陥りがちな代表的な7つの評価エラーについて、ご紹介します。

【評価者が注意すべき代表的な評価エラー】
1. 中心化傾向
評価が「真ん中(中央値)」に集中してしまう現象です。 メンバー間に厳密な優劣をつけられず、評価が平均点付近に集まってしまう傾向です。「今後の関係性を考慮して、低い評価をつけたくない」という人間的な配慮や、普段の観察不足でメンバーの状況がよく分からない場合に起こりがちです。

2. 寛大化傾向
全体的に評価が甘めになってしまう傾向です。メンバーとの衝突や軋轢を避けたいという心理や、評価者自身が自分の評価能力に自信がないために、無難に高くつけてしまうケースなどで発生します。

3. ハロー効果
ある際立った特徴に引きずられて、他の評価項目まで影響を受けてしまうエラーです。例えば、特定のプロジェクトでの大成功(非常に良い点)や、目立つ失敗(非常に悪い点)といった一つの印象的な事柄が、まるで後光が差したかのように、他の無関係な評価項目全体を良くしたり悪くしたりしてしまいます。

4. 逆算化傾向
先に全体の評価を決め、後からその総合点に合うように各項目の評価を調整してしまうエラーです。 最初に「このメンバーの総合評価はAにしよう」と決めてしまい、そのAという結論を正当化するために、各評価項目を辻褄合わせのように埋めていく傾向です。

5. 論理的誤差
事実に基づかず、似たような事柄を関連付けて推論(論理)で評価を下してしまうことです。「〇〇だから、きっと△△だろう」という評価者の勝手な論理に基づいて判断してしまう傾向です。客観的なデータや行動事実が無視され、偏見や固定観念による不当な評価につながります。

6. 対比誤差
評価者自身のスキルや価値観を基準として、相手を評価してしまうことです。 評価者が「自分だったらもっとうまくやる」「自分のときはこうだった」という自分との比較によって、評価対象者の能力を過小評価したり、逆に過大評価したりしてしまう傾向です。 評価対象者の現在の環境や成長段階が考慮されず、評価が評価者個人の主観に左右されてしまいます。

7. 期末評価(近接誤差)
評価期間全体ではなく、期末に近い出来事を重視して評価してしまう傾向です。 評価期間を通じての行動記録(事実情報)をこまめに残しておくことが最も効果的な対策となります。

これらの評価エラーを知ることは、評価の公正性を高めるための重要なステップです。

評価者の方は、ご自身の評価プロセスを定期的に振り返り、これらのバイアスがかかっていないかを意識的にチェックするようにしましょう。

カテゴリ: マネジメント福永

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