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生産性の高い話し合いを実現するためのヒント

Posted 2025年11月28日 by snc_editor

会議やミーティングで以下のようなことが起きていませんか?

「結局、何を話し合っているんだっけ?」

 

このように迷走してしまう原因の多くは、「自分たちが、今、何の問題を解決しようとしているのか?」が見えなくなっていることです。話し合いの目的は、多くの場合「どんな問題を解決するか?」です。最初に解決すべき問題を明確にしないと、話し合いは延々と迷走し続けてしまいます。


解決すべき「問題」の設定を間違えると、話し合いは迷走する

まず最初に「どんな問題を解決するのか?」をチームで合意することが不可欠です。しかし、この「解決すべき問題」の設定を間違えると、話し合いは思わぬ方向にズレてしまいます。

ここで、経営コンサルタントの内田和成氏の著書『論点思考』から、問題設定の重要性を示す事例を、動物病院の文脈に置き換えて考えてみましょう。


【動物病院での例】間違った問題設定 vs. 正しい問題設定

とある動物病院で「スタッフ間の連携がスムーズではない」という課題に直面しているとします。

 

× 間違った問題設定の例
「〇〇さんがまた報告を忘れたけど、どうすればいい?」
➡【迷走の理由】〇〇さん個人への注意や、過去の事実の確認に終始しがちで、根本的な仕組みの改善に至らない。

 

○ 正しい問題設定(論点)の例
「情報共有の仕組みが整っていない」
➡報告が属人化している点に着目し、誰でも使える仕組みを作ることに焦点を当てる。

 

ドラッカーも「経営における最も重大な過ちは、間違った答えを出すことではなく、間違った問いに答えることだ。正しい答えではなく、正しい問いが必要である。」という言葉を残しています。この「正しい問い」こそが、議論を集中させる「論点」です。


論点とは「現象」ではなく「解決すべき問題」

論点とは、「解決すべき問題」のことであり、必ず「具体的な打ち手」(アクション)とセットで考えます。たとえば、「昨日、病院でミスが発生した」という状況を考えてみましょう。

 

「昨日、ミスが発生した」というのは、単なる現象(事実)であり、これ自体を議論しても事実は変わりません。これを論点に落とし込む必要があります。

 

論点①ヒューマンエラーを防ぐための体制に不備があった。
➡打ち手①エラーを防ぐための具体的なマニュアル作成やダブルチェック体制の整備をどうするか。

 

論点②ミスによる患者様(飼い主様)への損害が発生した。
➡打ち手②損害を最小限に抑え、信頼を回復するための適切なフォローアップ対応をどうするか。

 

論点③ミス発生後の情報共有や報告に遅れがあった。
➡打ち手③報告ルートやタイムラインを明確にし、迅速な情報共有の仕組みを整備しよう。


結論:話し合いを始める前に、まず「論点」を決めましょう

チームの状況によって、話し合うべき「論点」は変わります。会議やミーティングを始める前に、まずはチーム全員で「今、私たちが解決すべき最も重要な問題(論点)は何ですか?」を話し合い、合意する習慣をつけましょう。これが、動物病院の限られた時間の中で、生産性の高い、実りのある話し合いを実現するための鍵となります。

カテゴリ: マネジメント黒澤

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